Zurück zum Buch
本居宣長『うひ山ぶみ』
この本を手に取ったきっかけは、私が一方的にファンをしている研究者・佐藤竜馬氏による記事「本居宣長『うひ山ぶみ』に学ぶ学び方」を読んだことでした。意外なタイトルに惹かれて読んでみると、日本史の試験以外で気に留めることもなかった江戸時代の人物が、学習法に関して普遍性のある教えを残していることを知って驚きました。例えば、以下のような一節があります: 書物を読むのに、ただなんとなく読むときは、どんなに詳しく読もうと思っても、限りがある。自分で注釈をしようと心掛けて読むと、どんなものでも意識して気にとめるから、読み方が精緻になる。また関連してほかに得ることも多い。したがって、注釈は、それが完成しなくとも、学問にとって大いに有益なのである。これは注釈に限ったことではない。なにごとにせよ、著述を心掛けねばならない。 調べてみれば、本居宣長は当時さほど重視されていなかった古事記をはじめとする古典を自力で読み解き、学問として体系化した人だということです。なるほど、氾濫する情報を批判に読み解き独自の視点を構築するという、現代で求められるスキルを当時から持っていたわけです。 ただ、通読してみて、国学に関心のない私にとって興味深いことは基本的に上述のブログ記事に書いてあるということがわかりました。