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科学的根拠(エビデンス)で子育て 教育経済学の最前線
『科学的根拠(エビデンス)で子育て 教育経済学の最前線』(中室牧子 著、ダイヤモンド社、2024年)は、教育経済学者の著者が子育てや教育にまつわる通説をエビデンスに基づいて検証した一冊です。 教育に関してはさまざまな通説があります。私立の学校に入れる、スポーツをさせる、習い事をさせる、などなど……。新米の親としては、こういった無数の選択肢にめまいがしてしまうほどです。しかし、これらの「やった方がいいとされていること」にはどの程度のエビデンスがあるのでしょうか。本書は、教育経済学の論文のメタアナリシスを通してこれらの質問に答えます。 個人的に確認できてよかった点は、幼児期は認知能力よりも非認知能力(忍耐力、集中力、社会性など学力テストでは測られない能力)の育成に集中した方が良い、というものです。非認知能力は10歳以降に伸ばすことが難しい上、認知能力を伸ばすのに複利で効きます。日本の教育政策も非認知能力の観点が軽視されがちと評しています。 一方、マクロとしての教育政策ではなく一人の親として本書を読む場合は、平均処置効果(average treatment effect, ATE)だけに囚われてはならないところには注意が必要です。子どもの特性によって最適な教育というのは当然変わってくるので、親としてはその子の特性を見極めるのも重要ではないかと思いました。