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驚くべきことに主人公のストリックランド氏は実在せず、ゴーギャンをモデルにしている。にも関わらず、ストリックランドの人物像が明確に感じられるのは名著ゆえだろうか? ストルーヴェ夫妻の件は恋愛小説としても読めて、谷崎潤一郎の「神と人間の間」を思い出した。あちらは友人に恋人を譲った結果だが、こちらは友人を助けたゆえの悲劇。どちらも女性が惹かれる男性像が似ている気がした。 ストリックランドは美を生み出さなければならない衝動に突き動かされたわけだが幸せだったのだろうか。彼の冷笑的な性格からは到底わからないだろう。

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