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芥川賞で話題になっていた頃に読みました。 舞台は2030年東京。世の中はすっかりLLMが浸透していて、みんな文章を書くときや調べ物をするのにはAI-builtというチャットAIを使う。主人公は世界的建築家、牧名(Machina)沙羅で、新宿御苑付近に最近できたトーキョーシンパシータワー(通称、東京都同情塔)をデザインした。タワーは刑務所の役割を持つが、中身は全く異なる。犯罪者をホモ・ミゼラビリス(同情すべき人々)とし、祝福すべき人と隔離した場所で、快適な生活を送ってもらう。賛否両論あったが、それが「先進的」ということでそうしている。 「ダイバーシティー」「セクシュアル・マイノリティ」「differently abled」などで日本語が言葉狩りされ、カタカナ語に置き換えられていくことへの危機感、さらにはそれらがAIによって書かれていくようになることへの危機感が描かれていた。その小説自体がChatGPTを使って書かれているという転倒がまた面白い。 しかし、その設定が面白いのは前半までで、後半からは退屈な展開が続いた。期待した割には何も起きなかったな、という感想。 あと、2030年のAIが文書作成しかできないというのは想像力に欠けると思う。
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