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『実力も運のうち』(Michael J. Sandel)は、能力主義(メリトクラシー)こそがエリートとそれ以外との間の分断を深刻化させている元凶だと論じた本です。本書はアメリカにおける問題について論じていますが、程度の違いこそあれ、日本でも同様の問題が存在していることは間違いないでしょう。本書を読んで私が真っ先に思い出したのは、上野千鶴子氏による2019年の東京大学入学式祝辞の「努力は報われると思えること自体が環境のおかげである。世の中には努力をする前から意欲をくじかれる人が多数いる」という言葉です。当時、この祝辞に反発する学生が周りにいたことを記憶していますが、彼らは今、メリトクラシーがはらむ問題についてどう考えているのでしょうか。
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