人気だったので読んでみたが、個人的には、作品の主張を登場人物にかなり明確に語らせている点があまり好みに合わず、そこまで楽しめなかった。 一方で、人が善良な態度をとりながら同時に傲慢でありうるという有様をはっきり描いていた点は面白く新しい視点を与えてくれた。
第三巻も引き続き面白かった。待ちきれなかったので英語で読んだ。ただ、もともとかなり壮大なスケールの話だったのが、クライマックスに向けてさらに大風呂敷を広げていくような展開になり、最後の方は私の理解がもはや追いつかなかった。
第二巻は、第一巻に比べて国際社会や国際政治の要素がより前面に出ており、政治経済を学んできた身としては特に興味深く読むことができた。国家間の力関係や政治的な駆け引きが物語の展開そのものに深く組み込まれており、単なるSFにとどまらず、国際政治のシミュレーションを読んでいるような面白さがあった。徹底的リアリズムだった
何より印象的だったのは、中国文学ならではとも感じられる独特のストーリー展開だった。歴史の大きなうねりの中では、個人はあくまで一つの駒にすぎず、その流れに翻弄されながら生きていく。西洋文学であれば、体制や時代の動きに疑問を抱き、批判したり抗ったりする人物が登場することも多いが、本作ではそうした展開がほとんど見られない。個人が歴史に立ち向かうのではなく、巨大な時代の流れを受け入れながら生き延びていく。その描かれ方が非常に特徴的であり、同時にとても興味深かった。
軽く読めて良い
フラ語での読書は難しかった
フランシスコ推薦
クイズする人間の脳の中が垣間見れて面白い クイズノックの楽しみ方が広がった気がする
読んだ全員が口を揃えて褒めているので気になる、早く読みたい
積読チャンネルの紹介動画がおもしろかった
気になる
バリューブックス(積読チャンネル)で紹介されていた本。 執筆のきっかけ(親友の死)から執筆が終わるまで(親友の死地を訪問)の筆者の行動や心情の動きが概ね時系列で描かれていくが、都度挟まれる思い出エピソードの強さとそれを入れ込む文章の繋ぎの上手さで読ませる作品。 自分が成功できる分野を探し、何かを成し遂げようとする平賀氏と筆者のあり方に非常に胸が熱くなる。ありきたりではあるが、漫然と過ごさずに懸命に生きたいと思わされた。
百合子おすすめ
面白そう
ノーベル賞博物館で見つけた
ノーベル博物館で見つけた
当時FacebookのCOOだった著者が自身のキャリアや家庭生活におけるエピソードを交えつつ、女性リーダーを増やすためにできることを論じた本です。タイトルから誤解してしまいますが、本書は女性だけに向けられた本ではありません。Sandberg氏ほどの人でもしばしば自信を失くしインポスター症候群になるということが赤裸々なエピソードと共に語られており、男性視点で読んでも勇気づけられることがありました。また、女性は職務要件を「すべて」満たしていないと応募しない傾向がある、リーダーシップを取ると「bossy」と言われがち、などのエピソードは、自分が採用や人事に関わる際には意識すべき点だと学びました。 一方、自己啓発系の本にありがちなことですが、個人的な意見を補強するために信頼性の低い心理学の研究が多数引用されている点は残念でした。個人的経験に基づく一意見としてことわった上で、参考文献を捨ててしまっても良かったのではないかと思います。
カンヌ映画祭に出品された、パリを舞台とした映画「All of a sudden」で知りました。 『急に具合が悪くなる』は、がんを患った哲学者・宮野真生子と、その友人で医療人類学者の磯野真穂による往復書簡である。 がんを宣告されるということは、単に「病気になる」ということではない。それまで当然のように続くと思っていた人生が、突然「いつ終わるかわからない人生」へと変わることである。 その立場になって初めて見えてくる、医学、意思決定、偶然、信頼、患者と非患者のコミュニケーションなどについて、二人が考え続ける本である。対話の内容を以下に簡単にまとめる。 医学は確率によって未来を説明しようとする。しかし個人の人生は一回しかなく、その未来は最後まで不確定である。 だから「選択」とは、不確実性を消してから正解を選ぶことではない。むしろ、選択とは、偶然を許容する行為である。...
ロシア語通訳者・米原万里による、古今東西、とりわけロシアや東欧の食文化を題材にしたエッセイ集。 この本では、食べ物そのものの珍しさだけでなく、「なぜその食べ物がその土地で食べられるようになったのか」という歴史や環境まで描かれる。 特に、少女時代を過ごしたプラハでの家畜の血のエピソード(屠畜場から月に2、3回ほど家畜の鮮血を家庭に届けるサービスがあって、人々は血のゼリーを食べていた)には驚いた。
心の動きが大袈裟になりすぎず、でも丁寧に表現されてて良い この主人公みたいに、自分の思考を文字化や言語化する人は凄いな、 ちゃんと選択と決断をするために必要なんだろうなー なんとなーくで生きてることの多い私の人生を反省っ!
小説を書くという行為は、自ら選んだテーマに縛られるということである。書評を書く人の状況はもっと悪く、論じられるべき作品に縛られている。作家が架空の人物について書くように、書評家は架空の本について書いてみてはどうか。創造の自由が回復され、作家の精神と批評家の精神が結び合わされるのではないか。という主張をしている。 着想は面白いかもしれないが、難しい屁理屈が延々と書かれていて疲れた。
芥川賞で話題になっていた頃に読みました。 舞台は2030年東京。世の中はすっかりLLMが浸透していて、みんな文章を書くときや調べ物をするのにはAI-builtというチャットAIを使う。主人公は世界的建築家、牧名(Machina)沙羅で、新宿御苑付近に最近できたトーキョーシンパシータワー(通称、東京都同情塔)をデザインした。タワーは刑務所の役割を持つが、中身は全く異なる。犯罪者をホモ・ミゼラビリス(同情すべき人々)とし、祝福すべき人と隔離した場所で、快適な生活を送ってもらう。賛否両論あったが、それが「先進的」ということでそうしている。 「ダイバーシティー」「セクシュアル・マイノリティ」「differently abled」などで日本語が言葉狩りされ、カタカナ語に置き換えられていくことへの危機感、さらにはそれらがAIによって書かれていくようになることへの危機感が描かれていた。その小説自体がChatGPTを使って書かれているという転倒がまた面白い。 しかし、その設定が面白いのは前半までで、後半からは退屈な展開が続いた。期待した割には何も起きなかったな、という感想。...
『BUTTER』(柚木麻子 著、新潮社、2020年)は、木嶋佳苗被告が起こした連続殺人事件に着想を得たサスペンスです。モデルとなった女性・梶井真奈子は中年男性から金を巻き上げた末に連続殺人の容疑で逮捕されますが、作品は事件そのものよりも、彼女と面会する週刊誌記者・里佳の心の変化を中心に描きます。 里佳は取材の条件として彼女が指定した料理を実際に作って報告するうちに、これまで体型を気にして低カロリー食ばかり食べていた自分の生活と価値観を見直すようになります。こうして始まった不思議な関係はエスカレートしていき、里佳は「もしかして正しいのは梶井のほうなんじゃないか」と思い始めるようになり、周囲の人間との関係も変化していきます。 濃厚な料理描写とともに女性が背負わされる「女らしさ」の重圧を描いたユニークなサスペンスで、グローバルヒットになったのも納得です。 Netflixなどでドラマ化したら一層流行りそうな気がします。
「味覚がどのように機能しているのか」「温度によって脂肪やタンパク質や糖がどのように変化するか」「料理道具の仕組み」などの料理の基礎を科学的見知から説明している類稀なる本です。500ページ近くあることもあって数年かけて読破したのですが、好奇心を満たしながら料理スキルを向上することもできて、料理と科学が好きな私には最高の本でした。本書を読んで以来、自分にとって料理を作ったり食べたりすることは科学的な営みの一部となりました。具体的には、以下のようなことを日々感じたり考えたりしています: 鶏胸肉をしっとりと仕上げたいときは、パスチャライゼーションを達成できて、かつアクチンが編成しない温度帯・保持時間で調理すれば良い(著者は68度・3分間としているそうです) 炭焼きレストランさわやかでレアのハンバーグを安全に食べることができるのは、ひき肉の加工工程を内製化しているからである マーマレードジャムの食感は、果皮や薄皮を高温で煮ることで溶け出したペクチンが冷める際に形成するゲルによるものである。砂糖はバクテリアの繁殖を防ぐために必要だが、果皮の苦味を和らげる効果もある