土曜の朝にちょうどいい するする読める本だった のりたまはとってもitなので、マルティンブーバーが憤慨しちゃう
芥川賞で話題になっていた頃に読みました。 舞台は2030年東京。世の中はすっかりLLMが浸透していて、みんな文章を書くときや調べ物をするのにはAI-builtというチャットAIを使う。主人公は世界的建築家、牧名(Machina)沙羅で、新宿御苑付近に最近できたトーキョーシンパシータワー(通称、東京都同情塔)をデザインした。タワーは刑務所の役割を持つが、中身は全く異なる。犯罪者をホモ・ミゼラビリス(同情すべき人々)とし、祝福すべき人と隔離した場所で、快適な生活を送ってもらう。賛否両論あったが、それが「先進的」ということでそうしている。 「ダイバーシティー」「セクシュアル・マイノリティ」「differently abled」などで日本語が言葉狩りされ、カタカナ語に置き換えられていくことへの危機感、さらにはそれらがAIによって書かれていくようになることへの危機感が描かれていた。その小説自体がChatGPTを使って書かれているという転倒がまた面白い。 しかし、その設定が面白いのは前半までで、後半からは退屈な展開が続いた。期待した割には何も起きなかったな、という感想。...
『蝿の王』(William Golding)はユートピア的漂流譚『十五少年漂流記』や『珊瑚島』へのアンチテーゼであり、南太平洋の無人島に不時着した少年たちが、極限状態で文明社会の秩序を崩壊させ殺し合いに至る姿を描いた衝撃的な寓話です。野蛮な社会で良識を保ち続けることの難しさがよく描かれています。法螺貝という秩序の象徴が破壊されるまでの過程は、ハラハラせずには読めませんでした。 裏表紙のあらすじが99%ネタバレしているので要注意。
映画『花束みたいな恋をした』に「その人は今村夏子の『ピクニック』を読んでも何も感じない人なんだよ」というセリフがあります。「一体どんな本なのだろう」と興味を持って、この短編が収録されている『こちらあみ子』を読んでみました。結果、私は第三のカテゴリ「物語を理解できない人」でした。何か不穏なことが起きているのはわかったものの、ネタバレを読むまでその意味がわかりませんでした。「ピクニック」のように、今村夏子氏の作品は自己認識が歪んでいる人の視点で人間の心の暗い部分を描き出したものが多いです。ざっくりとジャンル分けをするとサイコホラーになるのかもしれませんが、ありふれた日常を綴る柔らかな文体とのギャップが独特の世界観を生み出しています。
『罪と罰』の基礎になっているともされる作品ということで読みましたが、こちらは物語としては読ませる力に劣ると感じました。
平成で盛んに耳にした標語「ナンバーワンよりオンリーワン」。それはつまり、一位になるための軸を自ら見つけなければならないことでもあり、それは時に苦痛となります。本書は、群像劇を通じてその生きづらさを浮き彫りにします。死にがい、すなわち「自分が生きているという実感」は一朝一夕で得られるものではありません。だからこそ、手っ取り早く特別な自分を手に入れられる手段として過激な活動に身を投じる人がいるのでしょう。
学生時代から読もう読もうと思ってやっと読むことができたのですが、掛け値なしの名作でした。作品で描き出されているテーマは現代にも通じる普遍的なものですし、主人公のリアルな心理描写はサスペンス的に楽しむこともできました。詳しい中身については「忙しい人のための『罪と罰』」にまとめたので、興味のある方はぜひご覧ください。
この本を手に取ったきっかけは、私が一方的にファンをしている研究者・佐藤竜馬氏による記事「本居宣長『うひ山ぶみ』に学ぶ学び方」を読んだことでした。意外なタイトルに惹かれて読んでみると、日本史の試験以外で気に留めることもなかった江戸時代の人物が、学習法に関して普遍性のある教えを残していることを知って驚きました。例えば、以下のような一節があります: 書物を読むのに、ただなんとなく読むときは、どんなに詳しく読もうと思っても、限りがある。自分で注釈をしようと心掛けて読むと、どんなものでも意識して気にとめるから、読み方が精緻になる。また関連してほかに得ることも多い。したがって、注釈は、それが完成しなくとも、学問にとって大いに有益なのである。これは注釈に限ったことではない。なにごとにせよ、著述を心掛けねばならない。 調べてみれば、本居宣長は当時さほど重視されていなかった古事記をはじめとする古典を自力で読み解き、学問として体系化した人だということです。なるほど、氾濫する情報を批判に読み解き独自の視点を構築するという、現代で求められるスキルを当時から持っていたわけです。...
『Speak Business English Like an American』(Amy Gillett 著、Language Success Press、2013年)は、アメリカのビジネスシーンで日常的に使われるイディオムや表現を学べる実用的なガイドブックです。英語が母語でない人が自信を持って仕事で英語を話せるよう、具体的で役立つフレーズを網羅しています。 本書は、ビジネスで頻繁に使用される表現を対話形式で紹介し、それぞれのフレーズの意味と使い方を解説しています。例えば、“under the water”や”put in my two cents”といったフレーズが、どのような場面で使われるのかを学べます。これらの表現は日本の英語教育ではあまり教わらないものですが、実際の職場ではしばしば遭遇します。 非ネイティブ英語話者としては、こうした表現を積極的に使う必要はないかもしれませんが、他の人が使う以上、意味を理解しておくことは重要です。翻って、個人的には英語でも日本語でも、多様なバックグラウンドの人を想定するべき場面ではわかりやすい言葉を使うことが大切だと感じました。...
出版当初から色々なところで目にしていたので気になっていたものの、2021年の行動経済学の再現性に関する騒動を見てから、読むのを躊躇していました。しかし、最近になってからシステム2思考をすると言われるOpenAI o1が登場したり、Sam Altmanが推薦したり、プロスペクト理論に着想を得た嗜好最適化アルゴリズムが提案されたりと、目にする機会が再び増えてきたので、ついに読んでみることにしました。 上記の『反脆弱性』が不確実性の高い状況下で合理的な意思決定を下すためのコツを教える本だとすれば、本書は合理的経済主体(Econ)を仮定したモデルが実際の人間(Human)に当てはまらないことを示した本だと言えます。両者を合わせて読むことで、意思決定の質を高めることができるでしょう。
『反脆弱性――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方』(Nassim Nicholas Taleb 著、千葉敏生 翻訳、ダイヤモンド社、2017年)は、不確実性や予測不可能な出来事に直面したとき、それを単に乗り越えるだけでなく、むしろ成長や利益を得る「反脆弱性」という新しい視点を提供する一冊です。 著者のTalebは『ブラック・スワン』で「予測不可能なリスク」の存在を提示した研究者です。本書では議論を一歩進め、そのリスクを活用する方法論を探求しています。「脆弱」「頑健」「反脆弱」という3つの概念を軸に、日常生活からビジネス、さらには国家の意思決定における具体的なアプローチを提案します。この3つの概念は一般的でないため、以下に簡単に説明します: 脆弱(fragile): 外部からの衝撃や変化に対して弱く、容易に崩壊したり損害を受けたりする性質。 ガラスのコップは、床に落とすと簡単に割れるため「脆弱」である。 企業の場合、大きな経済危機や予測できない事象(自然災害やパンデミックなど)によって業績が急激に悪化し、倒産に至ることが多い企業は「脆弱」といえる。 頑健(robust /...
『ネットワークはなぜつながるのか 第2版』(戸根 勤 著、日経BP、2007年)は、ブラウザにURLを入力してからWebページが表示されるまでの一連の流れを解説し、その裏で働くネットワーク技術を体系的に学べる一冊です。 この本の最大の特徴は、インターネット上の通信を「実際の動き」に沿って説明している点です。データがどのように形を変えながらLANケーブルを抜け、プロバイダを通り、サーバに届いて再び戻ってくるのかを、各レイヤーや技術要素を紐解きながら順序立てて解説しています。主な内容は以下の通りです: 第1章:ブラウザがリクエストを作り、DNSを使ってサーバーのIPアドレスを特定する仕組み 第2章:TCP/IPのパケットが生成され、LANアダプタを通じて電気信号に変換されるプロセス 第3章:LAN内の機器(ハブやルータ)がどのようにデータを中継するか 第4章:アクセス回線(ADSLや光ファイバ)がインターネットと家庭を接続する仕組み 第5章:ファイアウォールやロードバランサー、CDNなどがサーバーへの到達をサポートする技術...
芥川賞だから読んだ、よくわからなかった
短編集。この中のいくつかのテーマが、『正欲』や『メガチャーチ』など後の作品につながっているなと感じた。 『流転』と『そんなの痛いに決まってる』が好きだった。
わからない、わたしにはわからない
ぐぬぬ
私もこうなりたい
元気な日に読むべし鬱になる
クリーンヒット
はやってたから読んだ 全員意味不明 でも最後まで読んだから面白かったのかもたぶん
山内マリコの最高傑作だと思ってる ぐぬぬ、、ってなったから
自由と孤独
本の中で1番好き いちばんすき
愛するという技術
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