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Twitterでおなじみ?の猫組長の書いた本作。もと経済ヤクザとのことだがスケールがとにかく大きい。当時のパナマ文書騒動など時事ネタに触れてはいるものの、本人の経験をもとにした話も多く海外の街の話など面白い話もある。やたらと広い人脈は流石ヤクザといったところだろうか
webマンガスタートでもともとTwitterで少し読んだことがあった。とにかく健気な主人公がかわいらしくて応援したくなる。文字がほとんどなくても何を言っているかわかるくらい表現力があって、内容も引き込まれるのでとてもおすすめできる
、と「小説家」たることの自尊が多いなと最初は思いながら読んでいたが、なれるとこういう人なんだなと気にならなくなった。むしろ誰かの文章を真似ている気もするがどうなのだろう。 内容としては具体的にどうこうというのでなく、堅苦しく考えず言葉を真似たり見方をたのしみましょうというところ。1億三千万人のためのと銘打った手前、もっと書きたいこともあったろうとは思うけども、少し熱量をセーブ気味に描いたのではという印象が。 文章を真似ること(盗用ではない)は悪いことではないのだと、改めて思った
TRPGの動画を見るようになってクトゥルフ神話に興味を持ち、読んでみようと思った本。クトゥルフ神話への招待とのことだが、クトゥルフ神話をもとにしたアンソロジーということもあり私のような初心者にはとっつきにくい部分もあったが概ね楽しめた。特に、「遊星からの物体X」は緊迫感のある状況下でハラハラしながら読むことができた。 今まで読んだsfはせいぜい『ユービック』くらいのものだったので新しい刺激という意味でも読んでよかったと思う。他のクトゥルフ作品も探してみようと決めた。
図書館にて。奇兵隊の設立から解散に至るまで、幕末〜明治維新後の動乱までを描く。奇兵隊には、正に対して奇などロマンある響き、三千世界の〜などの逸話通り高杉晋作の洒落た雰囲気を感じていたが、その実権力を得る道具だという史観はなかなか説得力がある。佐幕派への攻撃の口実づくりなど狡賢い策をめぐらし、弱者を強者の権力の道具とする見方には作者の悟りに似た考えを感じさせられた。とはいえ実直なあり方に苦言を呈しつつ、狡猾なあり方に批判的な論調は正しくはあるがやや他人事のようにも見える。引用も説明が少なくやや読みにくかった
明治維新〜大久保暗殺までの派閥や政治家の汚職、商人の悲運、士族反乱など様々なテーマを取り扱う。1つが数ページで読みやすく、引用も多い。印象的なのは外交政策と士族の権力剥奪の過程だろう。外交上は英米仏の干渉と露、清(台湾)、朝鮮の侵攻がほぼ同時期に行われ、国家の威信をかけた争いだったようだ。士族の権力剥奪については維新側でも権力が生まれていて、幕府の強制力への反発というよりは政治不信からの討幕だったのだと感じる。幕末好きがその後を知るのにはちょうど良い作品だった。
図書館にて。イラストと共に全国の本屋さんが紹介されている。やっぱり本屋は行かないとわからないなぁと。あと掲載の書店を選んだ基準がわからなかった。図鑑というよりは紀行と言うべきだろう。 後半の戦後の出版~小売の歴史や単語集などは興味深くわかりやすかった。
e-bookにて。見た目が中学生の警官のお話。少年犯罪について扱っているけれど話が重い。教育は大事だとは思うけど、そばにいたり寄り添ったりすることも教育なんだろうねって思った。ちょっと特集能力持ってるけど、そこまで違和感なく読める。続きが楽しみな漫画だった。
友人から貰った本。戦中の満洲にあった建国大学の卒業生にインタビューや史料を通じて建国大学の実体を出そうとしている。建国大学は国策大学であるという文言は何度も出てくるものの、言論の自由を前提とした5民族による共同生活は画期的な理念に感じる。言語、政治など議論や勉強会を通じて学んだ彼らだが、韓国以外の国ではその成果はあまり活かされなかったようだ。昭和天皇物語でもそうだが、この時代の人は真剣にこの国や将来を考えて行動している(そう描いているだけかも知れないが…)。襟を正さねばならぬと感じた。
図書館にて。名作を現代風にということらしいが、現在の大学生だったら確かにこうなりそう…という面白さ、そしてそれを名作の名で出してしまうという面白さがある。なにより読みやすくすいすい読み進めてしまう。 名作の名をつけている点については「神作」などすぐに神格化してしまう現代への皮肉にも見えて痛快だった。表題「走れメロス」の他の5編も全て作品内で緩やかに相互し合っていて完結している。読みやすくて面白い、そして学生時代にいそうな先輩、同期の姿が見えて懐かしい気持ちになれた。
図書館にて。途中で読むことを放棄されないような文章で余計な表現が多かった。なるほどなっていう内容もあったけども、小説としては読めないかなぁ…。実用書として読む分にはいいかもしれんけど、エピローグ的な部分でちょっとなろう系主人公感が出てて好きになれなかった。
図書館にて。村上春樹作品は2作目。途中までずっと日本の大学に通う大学生のアメリカ生活だと思っていたのだが、どうも国内の故郷に帰ったときの話のようでもあり、独特な雰囲気を醸し出している。ストーリーに進展はあるものの、結局は何が起きたわけではなく、特別なことのようで振り返れば何もなかったと言ってしまえる出来事なのかもしれない。主人公以外の登場人物にとっては無意味ではない時間に見えるが主人公にとっては無意味とも言える時間だったのかもしれない。不思議な感覚になった。
適度なハラハラ感と謎解き要素を楽しむことができた。ただ、救いのある話というよりは恵まれない人たちが社会的に正しくなくとも必死に正しく生きようとした結果起こった結末があるだけだった。生きるのも辛い状況で生きようと思わせてくれるものは本人からすれば救いだし、それは守り助けようと考える、厳しい環境下で執念のように生きる活力となったもののエネルギーを感じたし、その結末が物語の登場人物からすれば救われているものの、第三者から見ると報われない形で終わってしまったというのが読み終わった後の若干の引っかかりになった。
図書館にて。幕府側から見た黒船〜明治維新に興味を持った。徳川慶喜が主役として徳川家と水戸学の狭間に挟まれた彼の苦悩を感じられた。彼自身の水戸学をベースとした思想や生来の気質や資質が政治利用され役人に疎まれ、孤立しながらも丸くおさめる様子は独善的でもありまた現実的でもあった。倒幕側を主役とすると大政奉還後の鳥羽伏見の戦いで敵前逃亡をした将軍という描かれ方をよくされるが、司馬遼太郎解釈では水戸学に基づく尊王思想が原因であると読める。興味深く、また慶喜の人物像や幕末の政治動乱を感じられる1作だった。
本屋で見かけるまで買う予定もなかったのだけど、三重出身として買う決意をした。前半の政志がやりたいことを見つけるまでの部分は、やりたいことを行いながら周りの助けも得ながら答えを見つけていく様子を見て、自分は何をやりたかったのだろうと考えてしまった。若いうちはなんでもできると周りから言われてきたけれど、結局何がしたかったのかなぁと。 後半は写真家の、写真が社会へ返せる貢献の回答といった感じだろうか。震災により日常が破壊された状況下でも失われたものが確かにそこに存在したという証明が生きる希望になるのだと感じた。
図書館にて。関東大震災時に筆者外骨が見聞きしたものを記している。全6巻のうち1巻については、組み師が震災の影響を受けるなど出版が危ぶまれたが、自ら手伝いに行くなどして刊行にありついている。 全体を通じて外骨が科学的な考えの持ち主だったことがわかる。特に、燃えなかった寺社への信仰を皮肉ったり地震は地球が生きている証拠であるという旨の説を載せたりと読者の情緒に訴える書き方はあまりしていない。 けれども市井の人々の苦境は克明に記述しており、本書を震災の記録として後世に伝えようという思いが込められていた。
図書館にて。気になった点は2点で松下村塾の地理的な理由と吉田松陰の人となりである。吉田松陰は地理を重視していたが、長州から移動するという気配はなさそうに見える。松下村より傑物が生まれるということを述べているが、根拠が曖昧に思えた。自身の立場上動けなかったという向きが強いのではないだろうか。人柄については実践主義を貫いているが、松下村塾での穏やかな印象と、黒船来航時の出国計画や晩年の暗殺計画など振れ幅があまりにも大きい。好奇心が強く直情的な人物と片付けるには違和感を覚える。松陰について他の記述も読んでみたい
図書館にて。テーマごとにまとまりながらもきちんと書評も行なっていること、私の聞いたことのないような書籍もどんどん話題に上がってくるあたり私はまだまだ読書家を名乗れないと感じてしまった。知らない内容もあったのでしばらくしてから再読したい本。 理系の学問で飯を食べる姿は想像できるけれども、文系の学問で飯を食べるにはどうすれば良いのか。ずっと疑問に思っていたが、これくらい読書量を積んで物事を評価できれば良いのかもしれない、と本の内容ではないが感じられた。
図書館にて。戦中の米国捕虜に対する生体実験を中心ではあるが、メインは個々人の諦めに似た感情やその経緯だろう。連日の空襲に凄惨を極めるF市において医療の意味に疑いを持つ中で医師たちの政治争いに巻き込まれていく。全体的に暗い作品ではあるが、風景描写や心理描写が見事でハラハラしながら読み進められた。読み終わった充足感の中読んだ解説の「良心のない日本人」は非常に心を打つものがある。やはり名作は名作で、他人におすすめしたい本。
図書館にて。序文の語り口といいクトゥルフ神話を彷彿とさせる。内容は遠野地方の言い伝えや伝聞など多岐にわたるが、近年では暮らしている中で感じない不思議さを味あわせてくれる。当時は狼が出る心配をしたんだなとハッとさせられることもあった。遠野物語内では子どもが神体で遊ぶのを咎めるとバチを当てたり椀を貰える時に取らないとバチを当てたりと慎ましさのようなものではなく、むしろ遠慮することを禁止しているようにも感じられた。ただ読み通してしまった気もするのでいずれ読み返す本になるだろう
図書館にて。1998年の本のため当時はLINEやzoomなどのメディアもなく携帯電話もまだ出始めの頃であるが、とても先進的な内容に思えた。顔の傾向として骨格的に顎の発達が弱まったり、縄文系と弥生系の顔の歴史的な振り返りだったり顔空間だったりと今読んでも時代遅れと思わないとても面白い内容だった。矯正をする関係から歯医者の顔学会所属が多いという内容など、気付かされることもあった。
とうとう読み終わってしまった。読み終わって思うに誰しも「鬼」になりうる部分は持っていて、そうなるかならないかは本人の在り方や周囲によるのかなと。最後のオチの部分は初めて見る展開だったけど、縁とかそういうのを重視している作品だと感じていたのでアリだと思った。楽しい作品でした。